前回の制作記に書いてた年賀絵の解説編です。
こだわりポイントは卓上の食器…の中の料理…の下の、
『皆敷(かいしき)』
です🌿
お正月の料理にはこの皆敷が様々に取り入れられているのでとても見応えがあります。今回年始合わせのイラストでせっかく料理を並べるんだから、皆敷にも気を遣ってみようと思って勉強しながら描きましたφ(ˊωˋ*)
こういった和食のあしらいにはたまらなく心惹かれます。
料理全体の洗練された見た目は溜め息の出る美しさだし、歴史や意味を知るほどに奥深くて感じ入ります。和のこういうのもう大好きなんですよ…デヘヘ(ˊエˋ*) 季節を表現するためにちょっと料理に添える、その葉っぱに意味や願いも添える。日本人の暮らしはどこまでいってもやっぱり自然と溶けあってるものなんだなーって感じられてなんだか凄く幸せなきもちになります。
幻創里見八犬伝はそういった私の大好きな和の自然に関する側面をこれでもかってくらい盛り込みたい作品なので、このイラストもそんなテーマをこっそり忍ばせてみた一枚になっていますφ(˘ω˘*)
解説編といっても上図の中ではほんの簡単にしか触れてません、こんなのを使ってみたよ~というメモ程度です。南天・千両あたりはおせち料理にもよく登場するので有名ですが、ほかにも”つくばね”という羽根つきの羽根にそっくりなかわいい葉っぱや、裏白という裏が白っぽい葉っぱを裏面が見えるようにして添えて”潔白な心”を表すなど、あまり馴染みのない植物がたくさん見つかって興味津々でした。
イラストの中で使ったものでは、日陰鬘(ひかげのかずら):通称 立桂(たちかずら)が特に気になり、夢中で資料収集しました。見た目は正直パッとしないひょろっとした海藻みたいな印象ですが、切れられてもなかなか枯れず緑を保つことから神聖視されたとのことで、古事記や日本書紀、万葉集にも登場している植物となると放ってはおけませんでした(*゚∀゚*) これはすごく勉強になりました✨
他には作品のメインモチーフとしている滝・水や牡丹などをいつもどおり散りばめています。正面奥の床(とこ)は(定説はないようですが)仏具を置いたり神事に関する清らかな場所でもあったそうなので、幻創里見八犬伝の舞台である偉珠日で神聖視されている滝や牡丹を飾ってみました。できるだけ大きく見えるように掛け軸ではなく壁画として入れていますφ(‘꒳’ )
ほかにも手前側と奥側でちょっとずつ色々違ってるので、じっくり見比べて観て頂けると嬉しいです(ˊωˋ*)ゞ 大きいサイズの絵はサイトのギャラリーにあります。
完成までだいぶ時間がかかってしまった一枚でしたが、自分で見返しても結構楽しめる絵になったと思うので粘ってみてよかったですw またこういう集合絵も色々描きたいなーと思います!
全然進捗上げられてないですが、ちび浜路ともうひとり今回のお噺の新キャラをずーっと描いてるので上げられるところがなくて💦この2名については完成まで公開しないことにしているので、他のキャラで載せられそうなものができたらまた上げようと思います。
集中強化の一環として最近また少し取り組み方を変えてみたんですが(日々の試行錯誤については道場の方で綴ってます)、良い感じで原稿の進行スピードが上がった実感があったので…これを習慣化できたら目標日程での完成にも希望が持てる…はず!早起きと朝の絵の鍛錬まではいいんですが、そのあと朝食でいったん気が抜けることがあるんですよね;それをうまく埋められれば朝のうちに原稿できるんじゃないかなーと思ってここ数日工夫してみています。
ちょっとでも原稿進めるスピードが上がるように、意識を保って毎日頑張りますو( ˙꒳˙و )🔥
蛇足に一筆。
料理描くぞーー!!って盛り上がってて勢いのまま焼き魚をまるごと描いてしまったんですが、冷静になってみたら宴も酣で一切手を付けてない料理があるってヘンだなと気がついたのでボツになったという経緯でした。(ˊωˋ)アホー
きれいに盛り付けられたピカピカの日本料理が並んでいる図は華やかですごーく絵になるので描きたかったんですが、シチュエーションに合わなかったのでまた別の機会があれば。正直 並べた直後の完成状態より食べかけのほうが描くの難しかったです;食べかけでも美味しそうであれ…!!!って念じながら描いてました。
料理は大角幼少期編でもちょこっと描いてますが、絵の題材として物凄く興味のあるモチーフで今後追求してみたいと思ってます( ˆᵕˆ*) これからの作品の中で偉珠日メシを描くのが楽しみです…!🍙